1982年愛知県生まれ。東京を拠点に活動。多摩美術大学映像演劇学科卒業。不可能性と交換を主軸とした行為や企てを路上などの公共空間で試みることで、社会や歴史へ介入する作品を制作。東ベルリンの水たまりを西ベルリンに口で移しかえる《水たまりAを水たまりBに移しかえる》 (2004)など肉体を酷使した不毛な交換行為に始まり、震災直後の反原発デモをひとりで逆走する《デモ行進を逆走する》 (2011)や、都市の抗議活動を無関係な観光地まで延長させた《首相官邸前から富士山頂上までデモ行進する》 (2012)など、自身の状況を転置することで眼に見える現実を解体し、「公共性」という幻想のシステムの彼岸を露出させる新たな物語を作り出す。近年は共産主義の歴史への興味から社会主義者を胴上げしようと現地の共産党と交渉する《ルーマニアで社会主義者を胴上げする》 (2010)やソビエトが解体されたロシアの一般家庭を訪問してレーニンを捜し続ける《モスクワのアパートメントでウラジーミル・レーニンを捜す》 (2012)など、移り行く国家や歴史の一端を往来するプロジェクトを展開している。
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