アートマラソン|ステューデントアートマラソン vol.12

blanClass定番企画、ステューデントアートマラソンは学科や専攻を違えた現役学生が、一時だけ学校を離れ、それぞれの表現をやってみる異種格闘技戦。世の中にはたくさん存在するはずのどのジャンルからもズレているような作品行為が見られる稀有な機会です。募集を始めて2回目の開催、今回は14組が参加します。


大橋 藍[これまでも、これからも、もち続けるであろう不在と、これからもつことになるかもしれない不在について/それらの為に私たちができること]
パフォーマー達と、パフォーマー達の亡くなってしまった友人や、家族などで『はないちもんめ』という子どもの遊びを行います。
私たちは、生きている限り、友人、家族などの身近な人の死を経験していくと思います。それらをみつめたとき、死が私たちにもたらす不在や、不在によって伴う孤独を心からみとめたうえで、それでも、それらに対して、私たちのしたいようにふるまい、感じたままのきもちをあらわにすることだってできると思います。

奥村友規[enquête]
睡眠時間についてのアンケートを行います。用紙が配布されますので可能な限り回答をお願いします。
本イベント中に自作のアンケートを配布し回収します。

黒坂 祐[だれでもない風景]
わたしがポジフィルムで撮ってマウントした写真を何人かに選んでもらい、スライドプロジェクターでそれを投影していく。選んだ人はその写真のどこが気になって選んだのか語ってもらう。それを順番に行なう。わたしが選んだ風景に再び選ぶという行為を重ねてみる。

しばたみづき[“見入ること”への実験]
”見入ること”で、過去・現在・未来を同時にみることは可能だろうか。自らつぼの中に入ることで、正しく文字通り、見入ることが出来るだろうか。見入ることで、空(カラ)の中身をみれるのだろうか。

土屋友美[untitled]
我々のコミュニケーションは不完全である。コミュニケーションにおける言語の割合は約7%、その他視覚、聴覚による受け取りが全体の9割を占めている。言語として相手に伝える時の状況や状態を操作し、言語の透明度をあげてよりリアルなコミュニケーションを図る。

team☆HENTAI(秋山果凜/稲葉孝文/入澤千咲)[team☆HENTAI〇〇改ざん事件]
携帯などの端末によく見られる翻訳機能は意味を持たなくなることがほとんどである。この翻訳機能を使って私たちは最も身近な文章を二重に翻訳し演劇形式にして発表したい。そこから生じる意味の差異について考えていきたい。

長屋涼香[地元について]
地元が高齢化など様々な問題によってゴーストタウン化している現状を語り、記憶する人がいなくなれば消滅する存在の町の寿命を延ばす。語り部は鑑賞者もなることが可能で、それぞれ思いえがくのは別の場所だが、不確かで懐かしいという共通の「地元」を思い起こす、会話型のワークショップ。

西尾佳那[in order for to do(仮)]
道具の定義:「自分以外の物体をその本来の位置から取り出し、身体で操作することによって、それなしではできない目的を達成する。もしくは、困難な目的を容易に達成する獲得行動を道具使用、その時操作した物体を道具とする」 ※「自分」、「身体」はヒトが使用する場合の表現。
a. ホミニンが最初につくった道具は叩く、切る、削る機能が複合された1つのものだった。ヒトの祖先であるホモ・サピエンスにその道具が伝わると、それぞれの機能に特化するように個別の道具へ改良していった。
b. ヒトはある理解の範囲を超えて現れる物事や物体に対して言語や数値などに明確化(共有できる形)または、既存の物事や物体におきかえて理解できる範囲に置く。

西本健吾[人間の尊厳に関する実験vol.2:上演]
デヴィッド・ボウイの楽曲とシェイクスピアの戯曲を手掛かりに、自らに与えられた役割や運命と「真の自己」の対立とは異なる、その両者を差異化する試みとしての「演じること」を模索する。

橋場佑太郎[個人研究:道をひくことについて]
私は現在、川崎市中原区に住んでいます。多摩川河川区域に最近、二棟の高層マンションが建設中です。今回はマンションとマンションの間にできた道を、なんとか視覚的に分かりやすくする方法を提示できたらと思います。

花崎結梨[小麦色の犬]
私はいま、金髪にしています。ある日鏡の前でからんだ髪をとかしていると、くしゃくしゃになった自分の髪をみて、実家で飼っていたゴールデンレトリバーを思い出しました。そのように思って改めて自分の後頭部を撫でてみると、不思議な気持ちがしました。私がいま撫でているのは、自分か、飼っていた犬か。うろ覚えでパステルで描いたゴールデンレトリバーの絵があります。そのうち写真も実家で見つけて、美容師さんに見せながら染めてもらうつもりです。鏡で自分を撫でながら思い出したのは、「星の王子様」(とくに池澤夏樹さんの訳が好きなのですが)のキツネの一節でした。
“小麦畑をみると、君の金色の髪を思い出すようになる…”
絵をみながら、髪を撫で、それをみなさんに読んでみせるつもりです。

吉田未来[myein]
円環的合一を目指すために行われるような行為や自動連鎖的現象のなかで得られる体感。すべてが並列に置かれ”同じ”になることを目指す。

藪奥晴奈[「始まり」の共有]
私は普段目にしている物から見えたモノをテーマに制作している。皆、制作するテーマは異なるが、そのプロセスを他者に見せる機会は少ないのではないか? アーティストであるならば、その「始まり」を一度共有しても良いのではないか?

山本千愛[木材をもち・あるく]
私は、2016年の4月13日を皮切りとして12フィートの木材をもち・あるきだした。なぜかというと、こんな世の中だから。でも、なぜ木材にしたのかは自分でもよくわからない。その衝動がどこからきて、これからなにをするのだろう。私にもわからないこの衝動をみんなで想像しよう。

(あいうえお順)

日程:2016年11月26日(土)
時間:13:00~20:00(受付は12:30から)
入場料:700円(ドリンク別)





大橋 藍 Ai OHASHI(女子美術大学美術学科洋画専攻3年)
1993年神奈川県生まれ。2013年から女子美術大学美術学科洋画専攻に在籍。自分自身や自分を含めた複数人でパフォーマンスを行い、それらを記録した映像作品を制作中。現在、興味のあるものは、家族関係、交通機関(バス、電車の特に駅構内など)、新宿や渋谷などの都市部にみられる殺伐とした風景や忙しそうに行き交う人々、山や海などの自然や動物、信仰や宗教、音楽と美術、死ぬことと生きること、人の性格や個性とそれらからは外れてしまっているとみなされてしまうようなもの、そのさかいめ。

奥村友規 Yuki OKUMURA(多摩美術大学大学院博士課程前期1年)
1993年愛知県生まれ。2012年多摩美術大学美術学部彫刻学科入学。

黒坂 祐 Yu KUROSAKA(東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻)
1991年千葉県生まれ。2013年より東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻に在学中。2016年より参加「sanka」を運営。個展に「ひとつのところにいる」(space dike・東京・2016)、グループ展に「コラプスイブ」(旧豊島区役所・東京・2016)がある。

しばたみづき Mizuki SHIBATA(東京藝術大学後期博士課程油画2年)
1987年東京都生まれ。2011年東京芸術大学美術学部油画専攻卒業。2014年東京芸術大学大学院油画研究分野修了。2016年Cité Internationale des Arts Paris, France レジデンス、現在 東京芸術大学博士後期課程油画研究分野在籍。個展に “しばたみづき 実験たち”展(スズロハコ・東京・2010)、「-みるつぼ-」展(寿々屋呉服店・東京・2013)など、グループ展に「No Man’s Land “MEMENTO VIVERE / MEMENTO PHANTASMA”」展(在日フランス大使館旧庁舎・東京・2009)、「みつめているめ/ひみつめいているめ」展(東京芸大Yuga Gallery・東京2009)、「町中アート大学 “ホームルーム”」展(小島アートプラザ・東京・2010)、「ヨコハマトリエンナーレ2011 特別連携プログラム「TEAM それがすき」展(新港ピア・神奈川・2011)、「第3回東京アートミーティング Tokyo Sonic Art Weeks アートと音楽『共感覚実験劇場』」展(東京芸術大学美術館・東京・2013)、「帯vol.01」展/東京芸大Yuga Gallery/東京2014、「表現のチカラ 東京藝大セレクション」展(玉藻公園・飛雲閣・香川・2014)、「ヤドカリトーキョーvol.15 “PRIMITIVE ACT”」(頂BLD.・東京・2015)、「帯vol.02-ひらく-」展(帯屋捨松・旧工場・京都・2015)、「チューリッヒ芸大交流企画展 “半解をただよう、半壊をあるく、半開のあいだ”」展(東京芸大陳列館・東京・2015)、「VISIBLE/INVISIBLE/LESS-VISIBLE(みえる/みえない/みえにくい)」(オープンスタジオ・Cité Internationale des Arts・パリ・2016)などがある。

土屋友美 Tomomi TSUCHIYA(武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻4年)
2013年武蔵野美術大学入学。発表に「芸術の存在意義展 No.13」(国立アートイマジンギャラリー・2013)、「毎日、毎晩」(拝借景・取手・2013)、「共通していること」(武蔵野美術大学芸術祭・2013)、「雨乞い先生(開発好明 100人先生)」(横浜トリエンナーレ・神奈川・2014)、「すぐそこにある遠い場所」(武蔵野美術大学オープンキャンパス・2015)、「変な話なんだけど」(課外センター・2015)、「蛍光テイステー」(渋谷芸術祭・2015)、「メラビアンの法則」(武蔵野美術大学校内にて・2016)などがある。

team☆HENTAI(代表:秋山果凜 Karin AKIYAMA/稲葉孝文 Takafumi INABA/入澤千咲 Chisaki IRISAWA)(東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域2年)
2016年チーム結成。「汐留ストリートフェスティバル2016-SUMMER Pillar Artコンペティション」準グランプリ受賞。

長屋涼香 Suzuka NAGAYA(多摩美術大学絵画学科油画専攻3年)
2013年 多摩美術大学絵画学科油画専攻入学

橋場佑太郎 Yutaro HASHIBA(武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科4年)
1995年神奈川県生まれ。2013年武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科入学。展示企画に「花崎結梨 星のみえる部屋」(2015)「品出し」(2015)「フランシス・ハツシバ ブルー卿」などがある。現在、自主的に「コミック:D.T.」を月刊で編集、出版している。

花崎結梨 Yuri HANASAKI(武蔵野美術大学造形学部油絵学科大学院2年)
個展に「おかしなふりはいらない」(小金井市民センター・2014)「星のみえる部屋」(@Liz Corporation and art gallery・2015・http://hanahoshi.html.xdomain.jp/)、グループ展に「武蔵野美術大学平成26年度卒業制作展 remind」(2014)、「もはや存在しない家」(@古民家asagorou・2015・https://www.facebook.com/events/1649501668667914/)、「secret door」(@Tir na nog gallery・2016・https://tirnanogtokyo.com)、「武蔵野美術大学修了制作展」(2017・予定)がある。

西尾佳那 Kana NISHIO(東京藝術大学大学院美術研究科修士1年)
1994年神奈川県生まれ。東京造形大学美術学科絵画専攻卒業。東京藝術大学大学院美術研究科在籍。ある現象や事象を別の視点から切り取り、組み替えたり、変換するなどの変化を加え、あらたな見え方を提示することで、そこから浮かび上がってくる問題の意識化を試みている。最近はモノとヒトが関わる形をいくつかの事例⇄モノ⇄ヒトのトライアングルの状態や、経過に関心がある。主な活動に「OOPARTS」(T&T・東京)、「this is this」(東京造形大学・東京)、「You must unlearn what you have learnd.」(東京造形大学・東京)がある。

西本健吾 Kengo NISHIMOTO(東京大学大学院教育学研究科博士1年)
1991年神奈川生まれ。チーム・チープロ主催・演出。主な上演作品として、チーム・チープロ《プロローグ》作・演出(国際基督教大学・2013)、チーム・チープロ《アクセス》作・演出(国際基督教大学・2013、《人間の尊厳に関する実験vol.1:共生》演出(カルチュラル・スタディーズ学会・2014)、地図《青の砂浜》演出(ザムザ阿佐谷・2015)、チーム・チープロ《私だけの広すぎない浴室より》演出(サブテレニアン・2016)、チーム・チープロ《すべて神の子には翼がある》演出(新宿眼科画廊・2017・予定)がある。

吉田未来 Mirai YOSHIDA(東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻3年)

藪奥晴奈 Haruna YABUOKU(女子美術大学大学院美術研究科美術専攻博士前期課程洋画研究領域1年)
1990年東京都生まれ。2012年女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻入学。2013年女子美奨励賞受賞。2014年「第50回神奈川県美術展」入選。2016年女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻卒業。女子美術大学卒業制作賞受賞。東京理科大学学長賞受賞。2016年「第52回神奈川県美術展」入選。発表に「二人展 藪奥晴奈・吉田未空」(女子美術大学・相模原キャンパス 2016)がある。

山本千愛 Chikaki YAMAMOTO(群馬大学教育学部美術専攻3年)
1995年生まれ。2014年群馬大学教育学部美術専攻入学。2015年〈第一回おほけなし会〉開催。同年 グループ展「スニーカーはまだ青い」に参加。2016年《木材をもち・あるく》シリーズ開始。


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