展覧会/イベント|末永史尚[名をつくる]
私がずっと気になっていたことの一つに、「歴史に名が残っているアーティストの名前が特徴的なこと」がありました。赤瀬川原平、梅原龍三郎、菅井汲、斎藤義重…。また現在活動中の色んなアーティストに出会うのですが、名前が特徴的で、作品のイメージと結びつきやすい名前だと活躍していくような気がしています。舟越桂、奈良美智、草間彌生…。逆に、名前に特徴がないと作品が良かったとしても覚えられていかないのです。ひょっとしたら、名前の時点でアーティストの何かが最初から決定されているのではないだろうか?
「アーティストが作品をつくる」という回路をひっくりかえし、「アーティストの名前が作品をつくる」可能性について考えるための一日だけの展覧会と、イベントを考えました。制作者それぞれが今持っている名前をいったん無くして制作し、作られた作品にふさわしいアーティストの名前を与え、その制作者の作品として作品を見てみます。
「名前」「作品」「タイトル」の組合せの中で、見えてくる作品の印象がどう変化しているのか、実験的な場で体感し、アーティストにとっての名前の作用について話し合ってみたいと思います。
日程:2018年3月17日(土)
展覧会:13:00〜19:00 入場無料
イベント:19:30〜 入場料:1,500円(ドリンク別)
場所:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
ブランクラスでの「名をつくる」について、参加者など詳細を公開します。
「名をつくる」色川角夜、円城寺宗一郎、斉藤武利、三途万里菜、水江あかね
出品+名の考案:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚、冨井大裕
日程:2018年3月17日(土)
展覧会:13:00―19:00 ※入場無料
普段使用している名前をいったん忘れ、匿名の存在として作品を制作します。 そしてその作品にふさわしい作者の名前をつくり、その名前で発表します。 作品制作と鑑賞にとって、作品に作者の名前が作用するのかを検証する試みです。
(各自架空の作家名を与えた作品を1点仕上げたのち、その架空の作家名と作品のキャプションを別の作家にリレーして、その限られた情報だけを頼りにもう1点制作する。)
トークイベント「名をつくるについて」
登壇:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚
時間:19:30― 入場料:1,500円(ドリンク別)
企画者が展覧会の仕組みを解説します。また出品者が本展にあたりどのように制作 したか、またそれぞれ発表や鑑賞の際に名前をどう意識しているかを話します。
末永史尚ブログより(2018-03-16)
末永 史尚 Huminao SUENAGA
1974年山口県生まれ。東京造形大学造形学部美術学科美術Ⅰ類卒。絵画・立体作品を中心に制作。主な展覧会にに2018年個展「サーチリザルト」 Maki Fine Arts、2017年「引込線2017」旧所沢市立第2学校給食センター、など。
http://www.fumisue.sakura.ne.jp(旧サイト)
http://fuminaosuenaga.com/
https://kachifu.hatenablog.com/
解説(改訂前)
「アーティストが作品をつくる」という回路をひっくりかえし、「作品がアーティストをつくる」可能性について考えます。それぞれが今持っている名前をいったん無くし、作られた作品にふさわしい名前を与え、それと同時に作品を見ようと思います。