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岸井戯曲を上演する。総集編[#1~#11の1年間を展示する]
2016年9月から2017年7月まで10ヶ月に渡り行われたブランクラス月一シリーズ『岸井戯曲を上演する。』では、1つの戯曲を複数の人が上演するという基本コンセプトの上、総勢39組が上演を行なった。
今回はその総集編として、この企画自体をひとつの上演と捉え、「1年間の上演」を展示する。「戯曲を上演するということ」から始まったこの企画は、なんだったのか。結局「戯曲を上演すること」とはどういうことなのか。2日間、展示、展示内企画、トークを通して再見する。
佐藤朋子/今井 新/岸井大輔/立蔵葉子/カゲヤマ気象台/橋本 匠/遠藤麻衣/加藤和也/大道寺梨乃/高安美帆/富永瑞木/西尾佳織/榎本浩子/金藤みなみ/佐々木文美/山田カイル/大川原脩平/萩原雄太/鷲尾蓉子/眞島竜男/ttu/及川菜摘/武田 力/和田唯奈/河口 遥/小宮麻吏奈/田上 碧/根本卓也/森 麻奈美/山田宏平/二十二会/大石将弘/寒川晶子/岸本昌也/田口アヤコ/小島夏葵/鈴木千尋/住吉山実里/辻村優子/山内健司 ほか
企画:佐藤朋子/共同企画:山田カイル
日時:2017年9月30日(土)・10月1日(日)
時間:13:00~21:00
入場料:1,000円(2日間出入自由)
[展示内上演]
山田宏平『かり』16:00〜(両日)
[ 展示内企画 ]
『物語を上演する。』
これら4つの戯曲は物語だ(『メイド喫茶の条件』は正確には論文)。ここに近いけどここではないどこかについて話しているお話。お話を読んでいるとき、私たちは個別に頭の中で物語を「起こし」ている。広義にはこれらを読む行為自体も、「上演」と呼べるのかもしれない。物語が、場になって「起こる」。それが本番当日、ここで起きることだ。「ある」が「起こる」ということ、「ある」物語が、場になって「起こる」ことはどのように可能か。
9月30日(土)18:00~
出演・トーク:佐々木文美『六本木ヒルズの一族』/大川原脩平『メイド喫茶の条件』/榎本浩子『六本木ヒルズの一族』『メイド喫茶の条件』/富永瑞木『桜木氷取』/田上碧&佐藤朋子『島』
トーク『岸井戯曲を上演した。』
企画の展示を通して、本企画を振り返る。
10月1日(日)19:30~
トーク参加:山田カイル(司会)、佐藤朋子、今井新、宮澤響、岸井大輔、+出演者のみなさま
佐藤 朋子 Tomoko SATO
1990年長野県生まれ。2012年より振付家の小山柚香と共にComp.というカンパニーで主に「サンカ」というかつて日本にいたといわれる集団をテーマに作品発表をする(現在カンパニーとしての活動は休止中)。最近は自身の祖母の生い立ち話を「今ここに再生する」方法としてのパフォーマンスを制作したり、長野県飯山市北原地方に伝わる「狐にだまされた話」の調査をしている。
山田カイル Kairu YAMADA
ドラマトゥルク。演出家。翻訳家。1993年テキサスに生まれ。その後青森に育つ。「抗原劇場」主宰として自身の演出作品を発表する傍ら、ダンスドラマトゥルクとしてGEROに所属。通訳者、WSファシリテーターなど、様々な立場を通して、舞台芸術をめぐるコミュニケーションの問題に幅広く取り組んでいる。
今井 新 Arata IMAI
1992年生まれ。港北ニュータウンで育つ。2009年、ホームレスのインタビュー映像に基づく映像インスタレーション《上野公園。ホームレス。五十嵐さん。》を発表。以来、都市における様々な事象を「取材」し、映像やドローイングによって独自のナラティブに再構成する形式の作品に取り組み続けている。その際に「イマイ君」という、作者自身の分身とも言えるキャラクターを自在に操り、取材経験を作品化することも多い。
岸井 大輔 Daisuke KISHII
1970年生まれ。劇作家。他ジャンルで遂行された創作方法による形式化が演劇でも可能かを問う作品群を発表している。代表作「potalive」「東京の条件」「好きにやることの喜劇(コメディー)」。「始末をかく」プロジェクトを2013年から2018年にかけ開催中。