対話/盆踊り|宮澤 響+飯山由貴[どうやって考えたらいいのか、どうやって勉強したらいいのか、どうやって対話したらいいのか、と、9月5日のための盆踊り]
2014年の夏に飯山由貴というアーティストの作品に撮影という形で少しだけ関わらせてもらった。その作品は飯山家でムーミン一家を演じながら小田原や箱根を回るという行為を写真のスライドに収めたものと、その時の、つまり演じている時の映像を同時にスクリーニングするというものだった。2014年に写真の専門学校を卒業して以来僕は作品を作っていない。都市を歩くイベントや、少しだけアートに関する記録の仕事もやっているがそれも何か中途半端な状態だ。そんな中で飯山さんの作品に撮影として関わった経験は、何かとても不思議なものであった。多分それは飯山由貴というアーティストが作品を作るという形で、社会に対面するあり方に鑑賞者とも製作者とも違う関わりを持てたということではないかと思っている。「鑑賞者とも製作者とも違う関わり」というのがどのようなものなのか一言で言い当てることは難しいが、もう一度、飯山さんとの関係の中で現れる何かをblanClassの土曜の場をお借りして見つめてみようと思った。
— 宮澤 響
日程:2015年9月5日(土)
開場:18:30 開演:19:30
入場料:1,500円(ワンドリンク)
飯山 由貴 Yuki IIYAMA
1988年神奈川県生まれ。2013年東京藝術大学大学院美術研究科油画科修了。ネットで購入したスクラップブックなど、どこかの誰かが作った個人的な記録を起点に制作をしている。ここ一年は、家族の1人が持つ幻覚や幻聴を再現する試みや、精神病院での医療記録についてリサーチをしている。主な展覧会に「あなたの本当の家を探しにいく/ムーミン一家になって海の観音さまに会いにいく」(waitingroom, 東京, 2014)、「湯気 けむり 恩賜」(実家 JIKKA, 東京, 2013)など。
宮澤 響 Hibiki MIYAZAWA
1992年東京都生まれ。2014年東京綜合写真専門学校卒業。主な展覧会に「Worry about the human eye」(space6・神奈川・2011)「noise」(space6・神奈川・2012)「BC写真大学修了展」(BankART Mini・神奈川・2013)「第3回イドガヤ・ビエンナーレ(blanClass・神奈川・2014 – 2017)などがある。現在の活動として野本直輝とのユニット「ウラブラ」や都市を眺めるリサーチプロジェクト「都市を眺める」などを行っている。