アートマラソンステューデントアートマラソン vol.15

 

blanClass休業前の最後のイベントは、blanClass定番企画、ステューデントアートマラソン。学科や専攻を違えた現役学生が、一時だけ学校を離れ、それぞれの表現をやってみる異種格闘技戦。世の中にはたくさん存在するはずのどのジャンルからもズレているような作品行為が見られる稀有な機会です。

 

出演:髙山勇吹/齋藤健一/沢辺啓太朗/藤⽥ 凜/オヤマアツキ/白澤はるか/八木温生/白尾 芽+中西真穂(エントリー順)

 

日程:2019年10月26日(土)15:00ー20:00(予定)
入場料:700円(ドリンク別)

 

髙山勇吹[共感]
あいちトリエンナーレでは「情」がテーマとして取り上げられた。それは今、多様化する肥大した情が合理性を超えたところにシフトしつつあるからだろう。情の時代では人と人が通じ合ったり、合わなかったりという共感が社会形成の基盤になっている。
今回は一人の語りがもたらす共感度をグルーブとし、目を閉じて、みんなで踊って、空間を構成していく。
今一度共感とは何か考えたい。

Plan for [共感]© Ibuki TAKAYAMA

 

齋藤健一[借りた手袋による接触]
昔、ぼくは黒人に憧れていた。
昔、ぼくは泥遊びが好きだった。
でも、今のぼくは黒人に憧れを抱いていないし、泥遊びも好きではない。
いつだったか、ぼくは誰かの手袋を借りて泥遊びをした。
その日から、ぼくの感覚は変容し始めた。

Plan for[借りた手袋による接触] © Kenichi SAITO

 

沢辺啓太朗[都市と循環]
今回の企画は、僕の個人的な体験に基づいています。それは、ある朝通学のために満員電車に乗っていた際に、正面に立っていた男性と呼吸のタイミングが重なってしまい、妙に湿気のある空気を吸ってしまったというものです。大変不快な感覚ではありましたが、翌日以降も、その電車に乗って通学をしていました。私たちは普段生活をする中で、何かを割り切って受け入れたり、目をつぶったり、ときには慣れによって無感覚になっていたりします。今回の試みではそういった体験を下地にしながら、主に都市に存在している循環やストレスについて考えるきっかけを作ります。

Plan for [都市と循環]© Keitaro SAWABE

 

藤⽥ 凜[言葉で人になる]
台本を読む⾏為についてのパフォーマンス。芝居の中では⾔い切るだけで、他人とどんな関係にでもなることができる。私が恋⼈や親や友達と交わした会話を⽂字起こしして台本にしたものを初対⾯の⼈と読みあわせる経験を通じて、演じることの嘘と本当について考える。

Plan for[言葉で人になる]© Rin FUJITA

 

オヤマアツキ[TE ASE HOUSE]
恋愛リアリティ番組「テラスハウス」のパロディ作品を上映します。
テラスハウスの特徴的な編集、音楽、カメラワークなどのフォーマットを利用し、登場人物の持つ役職だけを入れ替えます。今回は登場人物の関係性を「家族」にし、家族内の恋愛を描きます。

 

白澤はるか[生活のうた(レコーディング)]
私たちは日々それぞれがあちこちで同時に生活しています。そこではきっといろんな音が出ていると思います。もしもそれらの音が地球の外まで響いていて、宇宙人がそれらの音を聴き取っているとしたら、どんな音になっているだろう。私たちは生きていると常に遠い誰かとセッションしていることになるのかもしれない。ここでは簡単な実験として、この場に集まった人の生活をその人の声(身体)を使って、宇宙人の聴ける音楽を創造してみたいと思います。

Plan for [生活のうた(レコーディング)]© Haruka SHIRASAWA

 

八木温生[虫葬儀 なもなきものに「名」をあたえよ]
家族が亡くなった。
「予定」通り、私も「終わり」としての儀式を体験することとなった。私には、何か、フに落ちないところがあった(それはネガティヴというよりも個人の終わり方の納得の仕方そのもの)。いや、単に儀式(カタチ)だけではない。それよりも以前から、「終わり」に向かう流れのなかで、おいてきぼりをくったような感覚があった。そうしつつも、ズリズリとひきずられていって「終わり」の「形」を与えられたのである。
儀式は、むしろ「形」である私はここに、人間による「形」でもって、なもなきむしに「名」を与えてみようと思う。

plan for[虫葬儀 なもなきものに「名」をあたえよ]© Haruo YAGI

plan for[虫葬儀 なもなきものに「名」をあたえよ]© Haruo YAGI

 

白尾 芽+中西真穂[かぞえうた]
コンビニに売っているたばこや点々つなぎの点たち、現場検証の番号札。
なにかに番号を付けることでそれらは名指される必要がなくなり、どんなに質の異なるものであっても等価に扱われる。
ここから見えるすべてのものに番号をつけ、すべてが均等に出会う場所を一瞬だけつくってみる試み。

Plan for[かぞえうた]© May SHIRAO + Maho NAKANISHI

 

 

髙山 勇吹 Ibuki TAKAYAMA(多摩美術大学美術学部彫刻学科4年)
1998年生まれ。2016年多摩美術大学入学。主なグループ展に、「新・多摩美術大学彫刻学科ギャラリー」(2018)、「東京インディペンデント2019」(2019)などがある。

 

齋藤 健一 Kenichi SAITO(東京造形大学絵画専攻3年)
1998年島根県生まれ。2019年東京造形大学造形学部絵画専攻3年在籍。主な発表に、「ステューデントアートマラソン vol.14」(パフォーマンス・blanClass・神奈川・2018)、「SLIDE」(グループ展・ZOKEIギャラリー・東京・2019)、「今日の延長」(2人展・S.Y.P art space・東京)などがある。

 

沢辺 啓太朗 Keitaro SAWABE(東京造形大学造形学部2年)
1998年生まれ。学生の作品を広めるためのプラットフォームPAPILLONSを毎月発行しています。「見える手」(ワークショップ・blanClass・神奈川・2018)、「SLIDE」(グループ展・ZOKEIギャラリー・東京・2019) 、「Lunch Time Disco」(パーティー・CSLAB・東京・2019-)など。

 

藤⽥ 凜 Rin FUJITA(多摩美術⼤学絵画学科油画専攻2年)
1998年生まれ。逆子。⾼校時代、演劇部に所属。現場で本当に起こっている出来事と演じられる(作られた)出来事の違いについて興味を持ちパフォーマンスやインスタレーション作品制作を⾏う。

 

オヤマ アツキ Atsuki OYAMA(多摩美術大学美術学部彫刻学科4年)
2017年多摩美術大学成績優秀者奨学金取得。「かがわ文化芸術祭2017 主催行事アートコンポ香川2017」入選。2018年「多摩美術大学国際交流プログラム タイ,シラパコーン大学ワークショップ2018」参加。主なグループ展に 「コノタビ」(2017)、「倉庫展」(2017)、「私たちの平成展」(2017)「彫刻学科3年有志展」(2018)、「新TAU彫刻学科ギャラリー」(2018)、東京インディペンデント2019(2019)などがある。

 

白澤 はるか Haruka SHIRASAWA(武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻4年)
1996年長野県生まれ。現在武蔵野美術大学油絵学科4年在籍。主にインスタレーション、映像を制作。

 

八木 温生 Haruo YAGI(武蔵野美術大学彫刻学科3年)
グループ展に、アートサイト(2017)、学内展示(2018)コネクト(2019)などがある。

 

白尾 芽+中西 真穂 May SHIRAO + Maho NAKANISHI(東京藝術大学美術学部先端芸術表現科4年/3年)
白尾芽、中西真穂、小山華林の3人で「大きすぎる馬」としても活動中。ドローイングや写真、テキストによる本を制作。

白尾 芽 May SHIRAO
1998年神奈川県生まれ。振付への関心を軸に、身体とそれを動かすルールについて思考し制作する。ライターとしても活動。主な展覧会に「vacances」(東京藝術大学学生会館、東京、2018)、「ここからずっと遠く」(東京藝術大学 藝祭、2018)。

中西 真穂 Maho NAKANISHI
1998年北海道生まれ。写真を主なメディアとして、撮影行為における身体性、イメージの運動について制作をしている。主な展覧会/出演に「太陽光と…」(グループ展、テラス計画、札幌、2017)、劇団園「シンキロウ」(演劇、王子小劇場スタジオ、東京、2017)、「margin basket」(グループ展、東京藝術大学学生会館、東京、2019)。


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