★月イチ・セッション
岸井大輔[アジアで上演する#11|戯曲『アジアで上演する』発表と検証]
アジアを概念化し、西洋芸術に接ぎ木して作品製作をすることは、歴史を振り帰るまでもなく、陳腐であり、かつ危険な飛躍となりやすい。しかし、それを承知の上で、アジアに新たに向かい直す芸術家が増えている。しかも、彼らは、表現形式として展示ではなく上演を志向することが多いようだ。
この現象を「アジア(とか日本とか)」「上演」という言葉を使わずに記述できる言語を獲得したいと考え、「アジアで上演する」シリーズをはじめた。
まず、何人かの「アジアで上演する」アーティストにスポットをあて9月ー1月に発言を記録・交流を行い、2,3月に実験公演をし、4月ー6月は以上の体験から見出されたいくつかのテーマに基づく分科会をもった。
このシリーズを主催する岸井は劇作家であるので、以上の経験を戯曲にまとめ、9月に本シリーズのまとめとして、その戯曲の上演を数人のアーティストに依頼した。

7月はその戯曲の検証を行う。

まず、岸井の書いた10数行のインストラクション形式の戯曲が配布され、それが書かれた経緯などの解説を岸井自らが行う。それからゲスト2人とディスカッションする。ゲストは、芝の家や三田の家などコミュニティのための新たな場の形成の理論と実践における国内の第一人者である坂倉杏介と宗教学者で最近では新しい田楽を作るアートプロジェクトを進行中の井関大介。表現の場が安定しにくい状況において、それでも場や思考を継続させようとしている実践者だ。
個々人の正気と知が複数になったとき狂気と痴になり、それが個々人を圧殺してきた反省の上で、しかし集団で表現していく実践の可能性について、議論を深められればと思っています。

日程:2015年7月24日(金)19:30~22:30
入場料:2,000円(出入り自由)
定員:30名(要予約)

出演:岸井大輔(劇作家)/ゲスト:井関大介(宗教学者)/坂倉杏介

〈予約方法〉info@blanclass.comに以下の内容でイベント前日までに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉アジアで上演する予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数



岸井大輔 Daisuke KISHII
劇作家。1970年生。劇作家。演劇を人間集団をマテリアルとする芸術ととらえ、さまざまな集団を鑑賞したり創ったりしている。代表作「POTALIVE」「東京の条件」(東京アートポイント計画2009-2011参加)「始末をかく」シリーズなど。
kishiidaisuke.com

井関大介 Daisuke ISEKI
1981年生まれ。神奈川県小田原市在住。宗教学者。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了(宗教学)。東洋大学、清泉女子大学非常勤講師。東洋大学井上円了研究センター研究助手。大学院在学中から稲作を始め、米の自給自足は5年目。趣味で神楽舞、虚無僧尺八、中国武術などを稽古。田んぼに集まるアーティスト達と「来たるべき田楽」研究会を2012年に立ち上げ、民俗芸能と現代人との新たな関係の模索を開始。同会の企画「オ田ワラ田アソビ」でアサヒアートフェスティバル2015に参加中。

坂倉杏介 Kyosuke SAKAKURA
東京都市大学都市生活学部准教授、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任講師、三田の家LLP代表、NPO法人エイブル・アート・ジャパン理事。多様な主体の相互作用によってつながりと活動が生まれる「コミュニティ・プラットフォーム」という視点から、地域コミュニティの形成過程やワークショップの体験のデザインを実践的に研究している。地域コミュニティの拠点「芝の家」の運営や大学地域連携の人材育成事業「ご近所イノベーション学校」などを通じて港区のコミュニティ活性化事業を手がけるほか、様々な地域や組織のコミュニティ形成プロジェクトに携わる。
http://sakakura.jp/

「アジアで上演する」特設サイト(近日公開予定)http://presentonasia.wix.com/


【変更前】
やってみる3|岸井大輔[アジアで上演する #11|アジアで上演する、あらため、立場なき表現あるいは上演とモノ]
アジアを概念化し西洋芸術に接ぎ木して作品製作することは、歴史を振り帰るまでもなく、陳腐かつ危険な飛躍となりやすい。しかし、それを承知の上で、アジアに新たに向かい直す芸術家が増えている。しかも、彼らは、表現形式として展示ではなく上演を志向することが多いようだ。この現象を「アジア(とか日本とか)」「上演」という言葉を使わずに記述できる言語を獲得したいと考え調査・実験・討論を重ねてきた。その結果立場なく上演することこそが、上記現象を生み、また問題の本質であるのではないかと考える。6月はジャンルを越えて上演一般を批評する言説は作れないか検討する。以上の議論を踏まえたトライアルを7月に行う。1年にわたる研究プロジェクトもあと僅かで終わります。お立会いください。


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