アートを共に語るご飯会、お題付き|笠原恵実子[アートでナイト part 2/アメリカ大陸先住民]
15年住んでいたニューヨークから帰ってきて一番つらいことは、文化や政治を語り合う場がないこと。街が大きく皆が集まる時間が少ないからとか、日本人は奥ゆかしいからそんなに本音をしゃべらないとか、いろいろあるにしても、とりあえずつまらないと思うのは私だけでしょうか。気軽に集まって、ご飯食べて時には熱く話をする。日常的にそして真剣にアートを、文化を、政治を、シャッフルして語り合う場が欲しいと思いアートでナイトを開催します。誰かが話す事を聞いて勉強するという一方通行なのでなく、お互いに話す、そういう対等な関係をもつ場です。
私は現在、アメリカ合衆国を横断する大陸横断鉄道(TransーContinental Railroad、通称TCR)で金属硬貨を潰していくプロジェクト、「TCR 15」を制作しています。今回のお題は、この作品のコンセプト形成に深く関わる、アメリカ大陸先住民です。PARASOFIAに出品した「TSR14」はシベリア鉄道において同様のコンセプトで進められたものでした。近代における鉄道の敷設は、資本の集中に加担すると同時に異文化の同化を引き起こしました。つまり、経済力を持ったものの文化が経済力を持たないものの文化に越境していったのです。北アメリカ大陸における横断鉄道の建設は、先住民達の生活圏を分断し、食料体系を破壊し、独自の経済体系に壊滅的な打撃を与えました。多くを失った彼らのその生活や文化を考え、そこから派生する会話を共有できたらと思います。
※隔月で全4回を予定。お題は各回ごとに笠原より提示、そのテーマから会場を構成し会話を始めます。

日程:2015年6月13日(土)
開場:18:30 開演:19:30
入場料:1,500円(ワンドリンク)
※軽食(無料)もご用意しております。



笠原恵実子 Emiko KASAHARA
初期は身体を通じて女性と社会との関係性を考察する彫刻作品を制作。近年は、性別や宗教、国籍や言語など社会を規定する制度とその状況についてフィールドリサーチを行い、その記録を元に制度の曖昧性を示唆する作品を制作している。その手法は彫刻に留まらず、写真、ビデオやパフォーマンス、ドローイングなど多岐に渡る。国内外での個展の他にPARASOFIA(2015),横浜トリエンナーレ(2014),シドニービエンナーレ(2004),光州ビエンナーレ(2001)などで発表。
www.emikokasahara.com


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